■片桐大智ってダレ?
株式会社セガ AM R&D2 所属。『バーチャファイター5』ゲームディレクター。
バーチャファイターシリーズや『デイトナUSA』、『アウトトリガー』等色々なジャンルのゲーム調整を担当。
ゲームはジャンルを問わずどれも好きです。 最近は『バーチャファイター5』や海外のとあるMMOをプレイしています。
■D.K.のVF5通信:第45回■

こんにちは、D.K.です。
このコラムの前々回(第43回)で、
<細かすぎて伝わらない、バージョンBの変更点> を発表しましたが、その後、みなさんから色々なご意見をいただきました。

それを見て、VFシリーズを通してずっと変更されていない要素についても、解説できたらいいなー、という思いがわいてきました。
初代の『バーチャファイター』が発売された当時は3D格闘ゲームそのものが新しいということもあって、各メディアさんなどで、こうしたシステム解説をしていただけている事もありました。ただ、あれからもう10年以上経ち、基本のシステムを解説していただける事も少なくなっていますし、知らない方も多いと思いますので、今回はこのあたりからいきたいと思います。

ただ、あまり詳細に書いてしまうのも、プレイを通じて経験を積んでいったり、発見したりする楽しさが半減してしまうでしょう。そこで今回は、考えるための基礎とそのヒントを綴っていこうと思います。

ということで、<細かすぎて伝わらない、バージョンBの変更点>改め、
<システムの基礎を学ぶバーチャファイター> をお届けします。

さて、『VF5R』がバージョンアップされたときなどに、「技のフレームが変更されたんじゃないの!?」と思われたりすることがとても多いです。ちょっと前にもこのコラムで書きましたが、「技の攻撃発生を変更しました」、「硬化差を変更しました」と公式に発表したとき以外では変更していません。それらのなかには、誤解や勘違いも含まれているかもしれません。しかし、実際に誤解を受けやすそうなシチュエーションになることが、じつはあるのです。

技の調整がされていないのに、なぜそうしたことが起こるのか?
今回は、それを説明していきましょう。

具体例を挙げていきます。ウルフのクイックショルダー()という技があります。この技は、攻撃発生が16フレームの技です。
※フレームは技の開始フレームを「1フレーム」として数えたときのフレーム数です※

VF5R公式サイト

攻撃発生のフレーム自体が変わっていなくても当たるフレームが変わると感じる原因に、 技の攻撃が持続するフレームの存在があります。

この技に関して言うと、以下のようになっています。

技の攻撃発生フレーム:16フレーム
技の攻撃終了フレーム:21フレーム

技の16フレーム目に攻撃がヒットすることもありますし、20フレーム目でヒットすることもあるということです(16〜20フレームが攻撃発生中、21フレーム目には攻撃が終了していることになります)。

またこのとき、技が当たったときの相手の硬化時間は一定なので、攻撃発生しているフレームのうち、遅めのフレームで当たれば、そのぶん技後のフレーム差も攻撃側に有利になるという点にも注目です。

VF5R公式サイト VF5R公式サイト
▲画像クリックで大きく表示されます

同じ技を当てたときでも、このように差ができるわけです。相手キャラクターが変わったり、技が当たったシチュエーションが違うときにもこうした現象が起こり得ます。また技の動作が、手足を振り下ろしたり、振り上げたり、あるいは全身で突進するような技は、フレーム通りに見えない、感じない場合もあります。

いずれにせよ、この仕組みをうまく使えば、本来反撃を受けてしまうような技でも反撃を受けないように使えたり、技によっては有利の度合いが増えたりすることもあります。色々な使い方を見つけてみるのもよいかもしれません。

それでは最後にひとつ。いま『VF5R』の開発チームで考えていることをお伝えして終わりたいと思います。

技性能について語られるとき、ヘビーユーザーのみなさんは「この技の攻撃発生は何フレーム?」や、「この技をガードしたときは何フレーム不利?」といった、フレームの情報について興味が向くと思います。そうした欲求にお応えできるような「仕掛け」を企画しています。出す気満々でやっていますので、みなさんの目に触れるまで、もう少々お待ちください。

それではまたお会いしましょう!
オーイェー!



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